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掲載日:2016年9月14日
悪性腫瘍と診断された場合や、癌治療においての効果測定や再発・転移の有無を調べるために行われるのが画像検査です。癌の画像検査の中でも、とても大切なのがPET検査とCT検査です。これまでは、別々に受けなければならなかったPET検査とCT検査ですが、施設が充実している病院では、一度に受けられるPET/CT検査という最先端の検査が導入されています。
今回はPET検査とCT検査、それぞれの検査について説明した後にPET/CTについて詳しくご紹介していきます。
PET検査とは?
癌細胞は正常細胞に比べて、3~8倍のブドウ糖を取り込むという性質があります。PET検査では、その性質を利用して行う検査方法です。
ブドウ糖にフッ素-18という微量の放射線放出物質(放射性同位元素)を付けた薬剤(以下、FDG)を体内に注射します。すると、癌細胞は正常細胞より多くのFDGを取り込むので、そこから放出される放射線をPETカメラでとらえ、癌細胞の位置や大きさ、進行の度合いを調べます。
全身を一度に検査できるPET検査では、癌の転移や再発の発見に有用です。それだけでなく、薬剤の集まり具合により組織の活動状態や、良性・悪性の識別をすることも可能です。
CT検査とは?
体の周りからX線を当てて、体の断面像を撮影する検査がCT検査です。
CT検査は、組織や癌の形や大きさ、どの臓器のどの部分に存在するかなど細かい情報を得るのに適しています。
PET/CT検査とは?
PET/CT検査とは、PET(Positron Emission Tomography:陽電子断層撮影法)と、CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影法)を融合させ、それぞれの画像を同時に得る事ができる、最先端の画像診断方法です。
PET検査のみの画像に比べ、病変の位置とその範囲がより正確に判別することができます。また、CT画像の異常部位についての質的評価が可能なので、診断能力も個別の検査よりも向上します。
しかし、PET/CT検査も万能ではありません。顕微鏡レベルの微小な癌や、発生している臓器や部位によっては発見しにくい場合があります。発見の難しいがんは、「膀胱・尿管のがん」、「肝細胞がん」、「胃がん」、「腎臓がん」、「前立腺がん」、「顕微鏡レベルの微小ながん」が挙げられます。
PET/CT検査の流れ
PET/CT検査の4時間以上前から絶食が必要です。ただし、お茶やお水などの糖分を含まない飲み物は大丈夫です。
↓
FDSを注射します。
↓
薬剤が全身にいきわたるまで、1時間ほど安静にします。
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排尿を済ませ、PET/CTカメラの下で30分ほど安静にして、撮影します。
PET/CTの検査結果が出れば専門医師が画像を読影し、総合的に診断します。
PET/CT検査を受ける時の注意点
・検査前日と当日は激しい運動(ジョギングや水泳など)を控えましょう。
・PET/CT検査は、ブドウ糖に似たFDGの取り込みを見るための検査です。検査前に食べ物や糖分を含む飲み物を摂取すると、癌細胞が満腹状態となり、FDGの集積率も悪くなってしまいます。検査4時間前から絶食し、糖分を含む飲み物の摂取も控えましょう。
・検査終了当日は、体内に微量の放射性物質が残っています。できる限り人への接触(特に妊婦や乳幼児)を避けるよう努めてください。※PET/CT検査による被ばく線量により、放射線障害が起こることはありませんのでご安心ください。
検査を受ける前には、主治医や看護師から当日の検査の流れや注意点について詳しく説明があります。また、不明点などがある場合は遠慮せずに、その場で質問して疑問を解決するようにしていきましょう♪
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