土井龍雄先生の健康講座

掲載日:2017年6月7日

美しい動きの秘密

身のこなしがきれいな人は、とても美しく見えます。
では、美しい動きとは一体どのような事なのでしょうか?

 

伝統芸能における美しい動作


日本の伝統芸能というと、「歌舞伎」や「能」、「日本舞踊」など数多くあります。
私たちはそれらを見た時に、動作の1つひとつを美しいと感じます。
それは、動作にぎこちなさや戸惑いがなく、ゆるやかでなめらかといったむだのない動きだからだと思います。
また、どの局面においても、丹田(下腹部)が締まっており、肩は下がって上半身がリラックスしている安定した姿勢を保っていることにもあります。

 

トップアスリートの美しい動作


美しい動作は、伝統芸能だけではありません。
・軸の決まったあざやかなスイングをするゴルファー。
・時速70kmという激しく揺れる鞍上であっても安定したライディングフォームを見せる騎手。
・相手のタックルを見事なステップでかわして疾走するラガーマン。
・静から動へと、稲妻のような踏み込みで剣をくりだすフェンシング選手。

このように、一流と言われるスポーツ選手の動作を見ていても、思わず美しいと感じることがありました。

 

美しい動作はどこから?


歌舞伎や能の名役者やトップアスリートも、本番中にそのような動作や姿勢をこと細かにチェックしているわけではなく、無意識に行っているのです。
これは、脳と末端の運動器官の連携が密に取れている、いわば神経の働きによるコントロールが完璧であるということなのです。
しかし、この動作や姿勢を身に付けようと思っても、一筋縄ではいかないことはご存知の通りです。
よく“からだで覚える”と言うように、何度も何度も同じ動作を繰り返し行う反復練習があってこそ、華麗な動作が出来るようになるのです。

 

美しい動作のための練習のポイント


練習を行う上で、ポイントとなることは3つあります。

 

① 空間認知
空間認知とは、位置や距離感、大きさや間隔など、素早く正確に判断する事をいいます。
たとえば、バスケットボールでリングにシュートを決める事などが空間認知力です。

 

② 時間認知
動きの間を合わせることを時間認知と言います。
たとえば、野球で投げられたボールに合わせてバットを振ることなどがあります。

 

③ 力認知
動作を行っているときにどこに最も力を入れるのか、または力を抜くのかということが力認知です。

 

これら3つのポイントをチェックし、修正するという作業を練習中に繰り返し行う事で、次第にスムーズな動きが完成されていきます。
すると、神経回路が太く強くなり、いつでもどこでも無意識のうちに華麗な動きができるようになるのです。

 

セーフティーウォーキングにおける動作


上記の練習手順は、セーフティーウォーキングにおいても同じです。
はじめから綺麗なフォームで歩けるわけではなく、難しいと感じるでしょう。
しかし、それぞれのポイントを意識して反復することで体軸が安定してなめらかな歩き方が出来るようになります。
新しい動きの神経回路を作るには、数か月は必要と言われています。
美しいウォーキングフォームを目指して、根気よく続けてくださいね。

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