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掲載日:2017年5月16日
前回、尿酸値や高尿酸血症について詳しく書いていきましたが、いかがでしたか?
健康診断などで尿酸値が高いと指摘された方は、一度、病院に設置されている窓口で相談してみたり、思い切って生活習慣の見直すことをお勧めします。
今回は、高尿酸血症と関係の深い痛風の症状とその治療方法についてご紹介していきたいと思います。
痛風関節炎ともいわれる痛風発作は、尿酸の結晶が各関節内に沈着して起こります。発作が起こる前兆はなく、腫れと激痛を伴いながら突然起こります。特に痛風発作は足の親指の付け根に起こることが多く、痛むのは通常一度に一カ所だけです。
この痛み(発作)は1~2週間程度で治まりますが、高尿酸血症の状態をそのままにしておくと、発作を繰り返してしまいます。
痛風患者さんの95%は男性です。特に、ストレスが溜まっている人や肥満、アルコールの中でも特にビールを好んで飲む人は痛風になりやすいと言われています。また、尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態が続いている人は、要注意です。
高尿酸血症の状態が続くことで、痛風が起こります。しかし、高尿酸血症だからといって、すぐに治療が必要になるわけではありません。
尿酸値が7.0mg/dLを超えた時点では、まず生活習慣の見直しを行います。しかし、「痛風発作が起こった場合」や「尿酸値が8.0mg/dL以上で合併症がある場合」、「尿酸値が9.0mg/dL以上の場合」は、投薬による治療がすすめられておりますので、主治医に相談しましょう。
高尿酸血症と痛風の治療では、尿酸値6.0mg/dL以下を目指します。痛風発作が起きている場合は、まずは痛みを抑える治療を行ってから、尿酸値を下げるための薬の服用を始めます。
痛風が起きた場合、激痛を和らげるために関節の炎症を抑える治療を行います。治療は、発作が起きている間だけ行います。
【前兆期】
関節のむずむず感など、発作の前触れがある時は、コルヒチンという薬を1錠服用します。コルヒチンを服用することで、発作を予防したり軽減することができます。
【極期】
炎症が一番強く、関節に激しい痛みや腫れが起こります。この期間は、炎症や痛みを抑えるために非ステロイド抗炎症薬を短期間だけ大量に服用します。※非ステロイド抗炎症薬を使用できない場合は、ステロイド薬を使用します。
【回復期】
徐々に痛みが治まってきている回復期は、その時の状況によって治療方法は変わります。痛みが持続する場合は、非ステロイド抗炎症薬の通常量を服用します。
痛風発作が起きた時の対処法
痛風発作が起きた場合は、患部を心臓より高くして冷やします。温めたり、揉んだりすると逆効果です。
高尿酸血症の治療方法
痛風発作が治まった場合でも、根本の高尿酸血症のままでは何も解決していません。高尿酸血症の治療では尿酸値を下げる薬(尿酸降下薬)を服薬し、体内の尿酸を溶かして痛風発作や合併症を予防します。
尿酸値を下げる薬には、尿酸が体内でつくられるのを抑える尿酸生成抑制薬と、尿酸を体外へ排出しやすくする尿酸排泄促進薬とがあります。
薬の服用については自己判断で減薬したり止めたりするのではなく、必ず主治医に相談するようにしましょう。
高尿酸血症の治療は、焦らず根気よく・・・
尿酸値を一気に下げたいという気持ちもあると思いますが、焦りは禁物です。血液中の尿酸濃度が急激に下がると、沈着していた尿酸の結晶がい一気に溶けはじめることがきっかけで、痛風の発作が起こることがあります。薬を服用する時は、医師の指示に従いながら段階的に尿酸値を下げていくことがポイントです。
尿酸値を目標値まで下げることができたら、次はその値を維持しなければなりません。尿酸値が6.0mg/dLに保つことができれば、痛風発作も起こらなくなります。そして、尿酸値を下げる生活習慣を続けることで、心筋梗塞などの合併症の予防にも繋がります。
また、プリン体が多く含まれている食品は、たまに楽しみ量は少しだけにする事も大きなポイントです。そして、野菜や海草、牛乳などのアルカリ性食品を積極的に摂取しましょう。また、尿酸は尿から排泄されるため、尿の量が増える事で体外へ出やすくなります。積極的に水分補給するようにしましょう!
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