土井龍雄先生の健康講座

掲載日:2017年5月23日

歩き方 ―番外編―

セーフティーウォーキングについてご紹介してから、早6ヵ月が過ぎました。
皆さま、「正しい歩き方」が身についてきましたか?
今回は、セーフティーウォーキングの視点から、歩いている時に遭遇する
場面で心がけると良いことをご紹介します。

 

 

【1】 階段の上り下り


階段の上り下りは、短い距離であるものの上下の移動が大きい運動です。
上るときと下るときにわけて、ポイントをみていきましょう。

 

上るとき
階段を上るときは、体重を押し上げていくので、下半身の筋活動量が大きく、たくさんの酸素を必要とするため心臓の拍動数が急激に上昇します。
ここでのポイントは、“呼吸のリズムをキープする”ことです。

また、呼吸が乱れてきたと感じた時や鼻呼吸を維持できず口呼吸になってきた時には、有酸素運動の限界を超えているので、休息が必要となります。
ただし、急に立ち止まるのではなく、“その場で軽い足踏み”をして呼吸を整えましょう。

階段の上り方は、下半身の上に上半身をバランスよくのせることが大切です。
イメージとしては、着地した足に上体をやや前傾しながらのせ、片側スクワットをするようにスッと体を上段にあげていきます。腕の振りもこれに合わせると階段上りが楽になりますよ。

 

下るとき
階段を下るときには、足やひざへの負担が非常に大きくなります。
上段でひざを曲げて重心を下げ、足首のクッションを使って、つま先から優しく着地しましょう。
ポイントは、“衝撃を小さくする”ことと“関節にねじれを起こさない”ように、安全なフォームを心がけてください。

 

【2】坂道歩行


坂道でのウォーキングも上り坂と下り坂で負荷がかかる部分が異なってきますので、それぞれに分けてみてみましょう。

 

上り坂
斜め上方向に体を押し上げて歩くので、階段上りと同様に筋活動量が大きくなり、心肺への負担が大きくなります。
歩幅が大きくなればなるほど負担も高くなるので、きつい時には歩幅を小さくして呼吸にリズムを崩さないように心がけてください。

歩き方のポイントは、傾斜が急になるほど上半身も前傾にしてお尻や太ももの両方を意識して上ることです。

 

下り坂
下り坂では、着地時の衝撃が大変大きくなります。また、着地足と地面の角度が鋭角になってスリップすることも特徴です。

歩き方のポイントは、重心をしっかりと下げて歩幅を調整すること、そして前傾姿勢になると転びやすくなるので、上半身を垂直に保つようにしましょう。

 

【3】 片側持ち歩行


日常の中で、歩く時にはどちらか片方でカバンを持つことが多いと思います。
片側だけに荷重をかけていると、からだには思いもよらぬ負担を加えていることもあります。

例えば、スポーツバッグを右肩にかけていると、左の方へ重心を傾けてバランスを取ろうとします。10kgの荷物を持っていたとすると、支点である背骨には合計150kgの負荷がかかっています。一方、バックパックにした場合、背骨にかかる負荷は50kgですみます。

特に長時間にわたり歩く場合は、持ち物にも気をつけていきたいですね。

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